東京ハードボイルド

インターネットを使い始めてからもうすでに20年以上の月日がたっていると考えるとなんだかぞっとする。

3年前に台北に行ったときのこと 第二章 空へ


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これは3年前に台湾へ行ったことを電子書籍化した文章を、ブログ用に追記、校正したものである。全部で十三章になっている。

前回のあらすじ
40歳になる前に海外旅行へ行ったことないおっさんが、台湾へ一人で行こうとしてパスポートを取ったりする。

www.tokyo-hardboiled.xyz

第二章 空へ

エアチケットとホテルの手配

 海外旅行でなくても旅行に行くとなれば必要なのが、航空チケットとホテルの予約である。実は自分で航空チケットやホテルの予約をするのも初めてなのであるが、これもネットがあれば何とかなると考えていた。仕事で出張する際の新幹線のチケットとかと同じだろうと簡単に考えていた。

  勿論今回は一人旅なのでツアーに参加することは考えなかった。むしろ、ツアーと言う概念を詳しく知らない。

というわけで、まず某有名検索エンジンで検索する。「台湾 チケット」
 
 いろんなサイトを見てさらに、サイトごとで日程などで絞り込むのだが、この時点で私としたことが、いつ行くかをあんまり真剣に考えていなかった。2月中には行きたいと思っていたのだが、なんと今年は台湾の旧正月が1月30日から2月4日までらしい。いろんなサイトを見ると旧正月近い日程は避けないと、何処も店などが閉まっていてまともな観光ができないとのこと。
 
 昭和の日本の匂いを感じる所業である。
それも考慮してとりあえず旧正月が明けた2月6日の木曜に行くとすることに決めた。
 
 そして、旅行予約サイトの中でも、一番ネーミングセンスを感じた
 
「トラベルコちゃん」
 
と言うサイトでチケットを探すことにした。
しかし、誰が「トラベル」に「コちゃん」をつける決心をしたのかが知りたい。そんなトラベルコちゃんで調べた結果、2月6日は旧正月の後であるためか福山雅治の誕生日でトミーフェブラリー的な問題か、チケットが異常に高い。どうやら旧正月に海外に出ていた台湾人たちが帰国するために、チケットの価格が高騰するようである。
 
 予算の関係上、2月6日を断念せざる負えないということになった。
早く行きたい気持ちを抑えつつ翌週の空きを見ると2月13日が予算内であった。これに決めて予約をしようとポチっとなとクリックしそうになったのだが
――待て、台湾に到着できても泊まるところは?。
と言うことでその前にホテルを探すことにした。
 
 ホテルと言っても中国語が話せない上にコミュ力の乏しい私であるがために、出来れば日本語が通じるホテルじゃないと何かと心細いではないか。
 しかし予算は少ない。
悩ましい問題を解決するため、またしてもネットで検索する。
 
見つけたホテルは「ホテルサンルート台北」
なんだか聞いたことがあると思ったら、日本のホテルチェーンのようである。これなら安心と言うことで予定日の2月13日からの2泊で料金を見ると2700台湾ドルだ。
 
そう言われてみれば台湾ドル日本円でいくらなのか。
 
そんなことも知らなかったのかと罵られることも承知の上である。
早速ネットでレートを調べる。
「台湾ドル 円」
どうやら3.4円ほどのようである。
と言うことは
5400×3.4=18,360円
 
ちょっと高いなと思いつつもビビりな私はサンルートを予約することにしたのだ。予約はサンルート台北のサイトでクリックしていけば完了。簡単である。ホテルの心配がなくなったので、早速トラベルコちゃんに戻ってチケットを予約した。
 
 調べると出発空港と到着空港の問題が浮上する。
台湾へ出発するには東京から飛ぶなら羽田か成田となる。台湾へ到着する空港は松山空港か桃園空港となる。まず、東京都の西の果てにお住いの私から近いのは羽田空港となる。大体電車で一時間ちょっとだ。
成田空港となると電車で2時間ほどである。
時間としてはそんなに差はないのだが、交通費的に考えると羽田に行く金額の2倍が成田に行くと掛かるのだ。成田エクスプレスと言うなんとなく高飛車な感じの電車に乗らないといけない。だったら羽田でいいじゃないの、近いんだから。と思いがちだが
 
羽田発の格安チケットがなぜだか早朝出発か深夜出発しかないのだ。
 
 格安チケットじゃなければ時間の選択肢があるのだが如何せん予算は少ない。早朝深夜発の便に乗るためには羽田で一泊するしかなくなるのである。結局、宿泊代として金がかかってしまうのである。
 この巧妙な罠によって一時は台湾行きさえ断念しようかと迷ったのであるが、すでに予約してしまったホテルをキャンセルするほどの度胸がないと言う、あまりのへたれのために前進する方法を考えた。私の人生でも何度も直面する
 
――弱すぎて負けられない状態
 
である。
満員電車で気分が悪くなって倒れそうなのだが満員過ぎて倒れることもできない状況と同じやつである。白目を剥いて立ち尽くすアレだ。
 
 それに加えて到着空港も考えないといけない。ホテルサンルート台北は台北の中心街にあり、松山空港からはタクシーで10分ほどのようだ。桃園空港からはバスで45分もかかる。知らない土地でバスに乗るのも不安である。タクシーだと長時間乗車は運転手との会話が発生振る危険性がある。それは怖い。
そうなると松山空港一択と言うことで決着がついた。
到着空港を決めたら逆算して行くと羽田発が主流。
仕方なく少し予算オーバーだが、羽田発松山空港着の午後発のチケットを探すことにした。
トラベルコちゃんが私に出した回答は
2月13日(木)羽田12時15分発、台北松山空港15時到着のチケットだった。
チケット代は44,670円。
ホテル代と合計すると66,030円である。
ちなみにここで明かしておきたいのだが
予算としては10万円ぐらいで行けると考えていたため、この金額には焦りを募らせた。パスポートやら本やら買ったことから換算すると、すでに75,380円を消費している。果たして本当にたどり着けるのか台湾。
辿り着くだけで何もできずに終わるのか台湾。

羽田空港

さて、台湾へ行くための準備は整った。
ちなみにこの時点で私が話せる中国語は、シエイシエイとニーハオとチンジャオロースとマーボウハルサメを筆頭に一般的に知られている中国語だけである。
だからと言って何とかなるだろうとしかこの時点では考えるしかないのが必然である。
出発の当日まで何をやっていたのかと、後悔先に立つことすら許されない状況での朝を迎えたのである。
 
JR中央線に乗って新宿まで到着し颯爽と山手線へ乗り換え浜松町で降り、モノレールにのりかえて羽田空港に到着。早速搭乗カウンターへ行ってチケットを受け取る。搭乗までには時間があるから喫茶店に入って時間をつぶした。台湾も路上喫煙が禁止らしいので、喫煙所で最後のタバコに火をつけた。いよいよ、台湾へ向かうと思うと心が踊る。時間が来たので搭乗ゲートへ向かった。

 

飛行機は離陸した。
 
離陸から10分ほどで窓の外には富士山が見えてきた。下から見たらあほみたいにでかい富士山が上から見てもなんかすごいと言うことに、感動を覚えつつ、エバー航空機は台湾を目指して進む。
飛行機に乗るのは初めてではなく、正直言ってあまり好きではない。国内線には何度か乗っているが、基本的にはすぐに寝るので飛行機の移動を楽しんだことなど一度もない。大体、仕事の出張で一人で一時間ほどの移動なので誰かと話すこともない。
台湾までは3時間ほど。今回がある意味機内長く過ごすという課題とはじめて向き合うこととなる。
 
窓の外も見飽きた頃に気が付くと目の前には小さい画面があって、なにやら隣の人は映画を見ている。私も隣の人をチラ見しながらヘッドフォンを挿して、いろいろ弄ってみたのだが、やはり映画を見ることができずに、仕方なくカバンに入っていた文庫本を読んだ。
ちなみに石田衣良の『40(フォーティ)翼ふたたび』と言う本だったが、途中で飽きて読了は未だにしていない。石田衣良なんか買うんじゃなかった。
40 翼ふたたび (講談社文庫)

40 翼ふたたび (講談社文庫)

 

 文庫本を閉じると眠くなり、うとうとしていると機内食の時間になり、美味しいでも不味いでも無いチキンがメインの食事が運ばれてきて、それを無言で流し込み、ぼんやりしていると再び微睡が訪れてしまい、軽く眠ることにした。しばらくするとアナウンスが流れた。どうやら着陸のようである。思った以上に速い。台湾は思った以上に近い。

降りる間際に隣のメガネの男性に中国語で何か言われたが「キティちゃん」と言う言葉が聞き取れたので、使っていなかったキティちゃんのクッションを渡したらシイエシイエと言われた。どうやらそれがほしかったらしい。しかし。あれは持って帰っていいものだったのかが甚だ疑問だ。さすが台湾。懐が深い。
 
つづく