東京ハードボイルド

インターネットを使い始めてからもうすでに20年以上の月日がたっていると考えるとなんだかぞっとする。

「ネタバレになっちゃうと悪いから」と言えば説明をしなくていいと言う風潮


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先日、映画を見てきたと言う女性と話した。

その映画はそれほど人気がありそうでもないが、わりと見る人は多いかなと言う映画だった。私もネットでトレーラー動画を見ていたので、内容が少し気になったのだが、映画館へ足を運んでまで見ることも無いなと考えていたレベルの映画だ。

そんな映画を見に行った女性と食事をするために、どこにでもあるようなチェーン店の居酒屋へ行った。寿司が美味しいことを売りにしているようだが、メニューを見るとあまり美味しそうな写真ではないので、寿司ではなく刺身を頼んだ。彼女はビールをオーダーして私はハイボールを発注。

 

テーブルに飲み物が届いて静かに乾杯をした。近くの席に座っている人たちがとても騒がしいので、次回からはこういった店に来なくてもいいように収入を増やすべく仕事を頑張ろうと思った。

そんななんてことない居酒屋での会話が始まったのだが、近況報告の中で件の映画の話になる。

「そうだ、映画、どうだった?」

そう問いかけた私に対し、彼女は簡易的なストーリーを説明し始めた。一通り聞いた後で、それは知っているから君の感想を述べたまえと言った顔をして再度問いかけた。

「感動したシーンとかあった?」

うーん、と考え込んだ後に

「うん、あったけどネタバレになるから」

ん?ネタバレをするなと言った覚えはない。だが、気を使ってなのかなんなのかネタバレになることを言いたくないと言った表情。

たとえば、その映画を私もとても見たいと思っていて、今後見る予定があるとか、そう言った類の話が前提としてあったならネタバレはマナーとしてしてはいけないのだが、そんな前提は今回は無い。むしろ感想を聞いているので、欲していた返答としては

「誰がとは言わないけど死ぬシーンがあってそのシーンで泣いた」

とか

「ストーリーも良かったけど、音楽とか全体の構成が良かった」

みたいなものをほしかったのだ。ライトなもので全然いい。

しかし、その後もネタバレになるから……の一点張りである。

疑うのもおかしな話だが、まさか見ていないのか?とか、本当はつまらなかったのか?などの疑念と同時に説明するのがめんどくさいだけかもしれんと、数々の疑問が浮かんできた。

そして、やむを得ずその話を掘り下げるのをやめるほかなかったのである。

いつしか浸透してしまった文化である「ネタバレ厳禁」制度のおかげで、人はエンターテイメントに関する感想を述べることすら出来なくなっていくのだ。

個人的にネタバレされたくないと言う気持ちは痛いほどわかるが、いい作品は結末がわかっていても楽しめる場合が多い。したがってネタバレをそれほど嫌うような作品だったと言うことは、アレなんじゃないの、アレ。と思ってしまいがちなのである。

今後は言いたくないことはこれで逃げるのも手である。


カミサン「どこ行ってたの?」

私「ネタバレになるから言えない」


上司「この間の書類できてる?」

私「すいません。ネタバレになるんでちょっとぉ」


コンビニ店員「お弁当温めますか?」

私「ネタバレになるんでお願いします」


このように意外と「じゃぁしょうがないなぁ」なんて言ってもらえそうな気もしないでもない。いつか学校の先生が生徒に言うのである。

 

「今日はネタバレになるので授業はできません」

 

教えてよ。 

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