東京ハードボイルド

インターネットを使い始めてからもうすでに20年以上の月日がたっていると考えるとなんだかぞっとする。

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中学二年生の時に吉田さんと言う女子がいた。
吉田さんは少し背が高くてかわいいというほどではないが
見た目も清潔感があり、成績はもとよく運動もそこそこできたが
しかし、あまり明るい性格ではなく、一言も発さないまま一日を終えることがあるような
控えめな性格の子だった。
同じ小学校だった人に聞くと小学生時代はそれほどでもなかったらしく
なんでそうなったのかは誰も知らなかった。
 
吉田さんはそのうちあだ名がついた。
「たましい」と言うあだ名になった。
物静かで感情の起伏もなく、
まるで魂が抜けているみたいだと誰かが言ったのだが
逆に抜けたほうの魂なんではないかとか言うぐらいの存在感の無さだ。
 
次第にそのニックネームは定着してある日一人の男子が
からかうつもりもなくうかつに本人を「たましい」と呼んでしまった。
その呼び名に「たましい」さんこと吉田さんはなぜだかニヤリと笑った。
 
その薄気味悪さに誰もが「たましい」と言う呼称をあらため
吉田さんへの中傷に近いニックネームはつけなくなったが
ある日、吉田さんと家が近所で幼馴染の佐藤君が
何かを思い出したかのように吉田さんに話しかけた。
 
「ヨッチャブー、ティッシュもってる?」
 
そう言われた吉田さんは見たこともないようなほどの形相をしていた。
これ以上目が大きく開かないと思われるほど目をひん剥いて
佐藤君の胸倉を掴んで言った。
 
「ヨッチャブーて言うな」
 
吉田さんはそれ以来なぜか友達が増えて明るくなった。
意味が分からないねぇ。